【ホラー小説書評】クリムゾンの迷宮/貴志祐介
あらすじ
藤木芳彦は、この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面、深紅色に濡れ光る奇岩の連なりが覆っている。ここはどこなんだ?傍ら置かれた携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…」。それは、血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの始まりだった。綿密な取材と斬新な着想で、日本ホラー会の新たな地平を切り拓く傑作長編。
書評
目覚めたら見知らぬ土地にいて、ゲームへの参加を強制させられ、最終的には殺し合いとなってしまう…
映画の「SAW」や漫画の「バトルロワイヤル」を足して割ったようなストーリーです。誰が何のためにこのゲームを行っているのか全く分からない中、ゲーム機に移されたメッセージを頼りにいろいろな情報を得ながら進んでいきます。
「SAW」が大好きな私にとってはこのシチュエーションだけでワクワクします(・∀・)
首謀者の狙いは何なのか?本当の敵は誰なのか?今自分はどういう状況なのか?
「何もわからない」というストレスの中、緊迫感を持ってストーリーが進んでいくハラハラ系小説ですね。
Amazonのレビュー欄にも多く書かれているとおりオチがちょっと弱いかもしれませんが、良い作品だと思います。まあこういうストーリーって、どういうオチでも文句は出てくると思いますが。
こんな人におすすめ
- ハラハラ系が好きな人
- 「SAW」とか「バトルロワイヤル」のような理不尽なシチュエーションが好きな人
- 謎解きゲームが好きな人